エベレストを越えて (文春文庫 (178‐5))
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極限状態の人間関係の中での植村直己
著者の作品を数々手にしてきたが、一番作品として出来が良かったと思う。
マイペースで冒険活動を進めてきた他の単独工の作品と違い、本書は主に山岳会という集団の中での登山行、冒険行のためかどちらかというと、読んでいて硬い印象を受ける。
読み手としても著者のほかの作品のようなスラスラと読み進めるという感じではなく、どちらかというと厳粛という感じで読みにくい。
本当に植村直己氏自身が全て自分で書いたものなのか、という気すらしてくる。
単独行が好きだった植村氏にとっては、山岳会という集団の中にあって、それも誰もが個性の強い連中が多いメンバーとうまく渡り合っていくのは大変であったと思う。
それに加えて、あまりにも非日常の中で些細なことでも決裂してしまう要素を多く含んでいる、エヴェレスト登山のような山行では健全な人間関係を築きあげていくのが何よりも至難の業といえるのだが、そんな中でも植村直己という人間は自分を押し殺してでもうまくやってのけてしまう。
いや、元々単独行が好きでそれのみに価値を見出していた人間であったからこそ、極限状態にある中でも謙虚に構え余裕を持って事態を収拾できたと思うし、そのような精神力を持つ植村直己のような人間は偉人と称されるべきなのかもしれない。
著者の作品としては、『青春を山に賭けて』の方が一般受けするのであろうが、私個人としてはこちらの作品のほうが植村直己という人間の本質を深く知ることができると思う。
久しぶりに心に深く残った一冊であった。
植村さんの怨念がこもる!
読み物としては、読みづらさもあるものの、やはり内容が濃い。
登山家としての植村さんが辿ってきた実際の道と精神的な道が書かれています。
個人的には、その時何を考えたか、というのが書かれている部分が好きですが、単純に登山の本としても山の辛さだとか冷たさを感じることができるし、極限における人間同士の付き合いにも考えさせられるヒューマン小説としても読むことができる。
人生においては読んでおいて損のない名著。
エベレストの頃
1982年に出た単行本の文庫化。
1969年に始まる日本山岳会のエベレスト挑戦、1971年の国際エベレスト登山隊、1980年?の日本エベレスト冬季登山隊の3回が語られている。ただし、メインは日本山岳会のもの。
登頂の喜びというよりは、途中の苦しさ・つらさが主要なテーマになっている。植村にとって冒険というのは、目標や結果ではなく過程が重要だったことが良く分かる。
人間関係について記述が少ないのも特徴。単独行・ひとりでいるのが好きな人だったのだろう。そのためか、本書はいつもののびのびとした感じがなく、やや物足りなかった。
文芸春秋
極北に駆ける (文春文庫 う 1-2) 植村直己 妻への手紙 (文春新書) 植村直己、挑戦を語る (文春新書) 青春を山に賭けて (文春文庫) coyote(コヨーテ)No.6 特集・植村直己「冒険の前に」
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